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2019-06-15

名誉権と名誉感情侵害

 弁護士の後藤です。

 

 インターネット上の書き込みに関しては、みなさまから多くの相談を受けています。中でも一番多いのは、「自分/自社を誹謗中傷する内容の書き込みをされたので削除したい」というものです。当サイトも、そういった方々の悩みに対して解決策を示すことができればと思い、開設したものです。

 

 とはいっても、書き込みの内容によっては、解決策を提示できるものと、そうでないものがあります。その差はどこにあるのでしょうか。我々が個別の相談を受ける中で、どのような判断をしているのか、少し紹介をしてみようと思います。

 

 

 

 

#書き込みによってどんな権利が侵害されているのか?

 

 まず、投稿の削除を求めることができるのは、法律上、書き込みによって「自己の権利」を侵害された場合です(権利侵害)。「嫌な思いをしているのだから、権利侵害でしょう」という気持ちもよく分かるのですが、弁護士としてはここで、書き込みによってどんな権利侵害は生じているのか、という点に考えを巡らせることになります。権利侵害の内容はいろいろ考えられますが、本稿では名誉権(と名誉感情)侵害を取り上げることにします

 

 

 

#事実を摘示する態様での名誉権侵害

 

 例えば、ある飲食店に対して「このお店は消費期限切れの食材ばかりを使っている」とか、医療機関に対して「この病院は診察ミスで人を殺した」といった、根も葉もない書き込みがされることがあります。このような投稿は、標的となった飲食店や医療機関の社会的評価を低下させたとして、「名誉権」という権利侵害が認められます。

 

 そして名誉権侵害の書き込みについては、その書き込みが(ⅰ)公共の利害に関する事実に関するものであること、(ⅱ)専ら公益を図る目的であること、(ⅲ)摘示された事実が真実であること、がすべて認められた場合は、違法性がないものと考えられています。裏を返せば、(ⅰ)から(ⅲ)のどれかが欠けた場合、書き込みの違法性を主張できます。また、(ⅰ)と(ⅱ)は認められるが(ⅲ)が認められない場合、(ⅳ)摘示された事実が真実であると信じることについて相当な理由があることがあれば、故意・過失が阻却されると説明されます。

 

 弁護士としては、書き込みの内容が事実を摘示して名誉権を侵害するものである場合は、(ⅰ)から(ⅳ)について確認をすることになります。

 

 

 

#意見・論評の態様による名誉権侵害

 

 事実を摘示する方法とは違い、意見や論評の形で名誉権侵害がされることもあります。例えば「このお店はまずい」とか「この会社はブラック企業だ」といったようなものです。「まずい」や「ブラック企業だ」というのは、客観的事実の指摘というよりは論評(評価)に該当するという訳です。

 

 この場合は、上で挙げた(ⅰ)公共の利害に関する事実に係るものであること、(ⅱ)その目的が専ら公益を図ることにあったことに加えて、(ⅲ)意見・論評の前提としている事実が重要な部分について真実であること、及び(ⅳ)人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したものでないこと、がすべて認められた場合は、書き込みに関する違法性が阻却されると説明されます。つまり、(ⅰ)から(ⅳ)のどれかが欠けた書き込みは意見・論評の形だっても違法な書き込みですから、弁護士としてはその点を確認することになります。

 

 

 

#名誉感情を侵害する投稿

 

 それでは、社会的評価があったと言えないまでも、書き込みにより不快な気分になった、という場合はどうでしょうか。この場合、侵害されたのは「名誉感情」であり、これが法律上保護され得ることに争いはありません。しかしあらゆる名誉感情の侵害が保護されるわけではなく、書き込みの態様、程度当から社会通念上許される限度を超える名誉感情に対する侵害に限り、人格権侵害として法的保護の対象になると考えられています。

 

 したがって、弁護士としては問題となっている書き込みの態様や程度を見て、社会通念上許されるかどうか、という点を検討することになります。

 

 

 

#まとめ

 

 このように、「自分/自社を誹謗中傷する内容の書き込みをされた」というのも、よく分析すると色々な種類に分けられ、どんな権利が侵害されたかによって検討すべき内容も変わってきます。

 

 削除請求についてはご自身で手続きを進めることが可能な場合もありますが、検討すべき内容については専門家による分析を行うことが間違いないところです。ぜひ、弁護士への委任を検討されてはいかがでしょうか。

(了)

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